20代から30代前半にかけて仕事の役に立てようと数多くのビジネス書を読んできました。
ドラッガー、ポーターから各種コンサルタントによる書籍まで。
何か仕事のヒントを得られたかというと答えは「No」。
実際の仕事に役立ったものはなかったですね。
「ブルーオーシャンか…、なるほど!」なんて思ったことはありますが、「オシャレな」言葉を覚えていい気になってただけでしたね。40歳を過ぎたいま冷静に振り返ると。
私がビジネス書の「理論」を使いこなせなかったと言えばそれまでですが、なんか読んでても違和感を感じてたんですよね。間違ってるわけではないのですが、「現実」でもないような。
学生時代に読んでいた小説のほうがビジネスマンとしての自分の血となり肉となっていると気づいたのは30代後半になってから。そこからビジネス書を読むのは辞めて、小説を再び読むようになりました。
学生のときはビジネスのことなんて考えずに、ただ小説を読んでいたのですが、仕事をするようになってから読むと新たな気づきがたくさんあります。やはり、いろいろな読み方ができるのが小説の良いところ。
仕事に役立つという点でもビジネス書にはない魅力が小説にはあります。
ビジネスが相手にしているのは「理論」ではなく「人」
ビジネス書には「理論」が書いてあります。
従業員のモチベーションを上げるには…
マネジメントで最も重視すべきことは…
顧客満足度を高めるためにすることは…
どれも、読めば「なるほど」と思うものばかりです。
しかし、いずれも机上の理論に過ぎません。
ビジネスが相手にしているのは「人」です。
顧客も、従業員も、経営陣も、「人」です。
そうである以上、「人」のことを知るのが何より大切。
小説に書かれているのは「人」です。
ビジネス書では「従業員」としてしか出てきませんが、
小説では、名前を持って、感情を持って、「人」が登場します。
ビジネスにとって大切な「人」を知ることができるのが小説なんですよね。
ほかにも小説の魅力があるのですが、長文になったのでとりあえずここまで。