交通事故のニュースを見ていていつも不思議に思うんですが、ニュースになる事故とそうでない事故って何が違うんですかね?というのも、すべての事故がニュースになっているわけではないですよね。
2017年の交通事故による死者数は3,694人(警察庁発表)。
単純に365日で割ると、1日あたり約10人の方が交通事故で亡くなってるわけです。
でも、そんなにニュースでは見ないですよね。
犠牲者が多い事故がニュースになるのはわかりますが、亡くなった方が一人だけという交通事故もニュースで見ることがあります。ニュースになってない事故との違いは何なんですかね。
そもそも、他に大きなニュースがあれば、交通事故はカットされそうですし、言い方は悪いですが、ニュースの時間の穴埋め的に使われているような気もしてきます。
さらに、視聴者ウケがいい事故をニュースにしてるのではないかと思うことも。
例えば、同じような事故が2件あって、一方の運転手が20代、もう一方の運転手が70代だったら、70代のほうだけがニュースとして取り扱われそうじゃないですか。「また!高齢者が事故」みたいな。
それが積もり積もって、高齢者は事故率が高いというイメージができてるのだとしたら…。
フェイクニュースではないですが、何を伝え、何を伝えないかによって、正しくないイメージが作られてしまう危険がありますよね。ニュースしか見ないで社会を知ったようになってはダメ。自分で調べないと。
というわけで、ホントに高齢者の事故率が高いのか調べてみました。
ネットで探したらデータはあっさり見つかりました。
警察庁による資料「原付以上第1当事者の年齢層別死亡事故件数(平成27年)」。
「第1当事者」とは、「事故当事者のうち最も過失の重い者」のことです。
年齢 | 10万人あたり事故率 |
15~19歳 | 14.7人 |
20~24歳 | 6.2人 |
25~29歳 | 4.6人 |
60~64歳 | 3.6人 |
65~69歳 | 4.0人 |
70~74歳 | 4.8人 |
75~79歳 | 7.0人 |
80~84歳 | 11.5人 |
85歳以上 |
18.2人 |
こうしてみると70代前半(4.8人)より20代前半(6.2人)のほうが事故率は高いんですね。
ちなみに全世代の平均事故率は10万人あたり4.4人。
80歳を超えるとさすがに高いなとは思いますが、70代の事故を「また!高齢ドライバーの事故」とするのは無理がありそうですね。