東京に雪が降ると「雪になれていない東京の人たちはいたるところで転倒しました」みたいなニュースが流れますが、なんかアレ違和感があるんですよね。
確かに転んでる人が映っているのですが、ホントに「東京の人」なんですかね。
「東京に出張に来ていた人」「単身赴任で東京にいる人」って可能性はないんですかね。
「東京の人」というと、子供のころから東京で育った人を想像しますが、そうした人は東京の雪道では、滑って転んだりしないんじゃないでしょうか。
東京の雪は滑りやすい
私は東京出身なのですが、社会人になって東京の雪が滑りやすいと気がつきました。
きっかけは、出張で札幌や福井など雪国に行くことが増えたこと。
雪のシーズンに向こう行くと、バカにされるというか見下されるようなことがあるんですよね。
「東京の人はちょっとの雪ですぐ転ぶんだもんな」
「あんなんじゃ、こっちじゃ暮らしてけないよ」
「今日は転ばないように気を付けて歩いてね」
なんて、若手のころは出張先のオジサンたちに言われたものです。
当時はマジメだったので、「そうですね。気をつけます」と答えてましたが、違和感は感じてました。「こっちの雪道は歩きやすい」と。
違いのひとつは雪質。
東京の雪のほうが湿っていて凍ったときに氷に近いんですよね。
さらに、積もる場所の違い。
東京はアスファルトの上に雪が積もるのですが、雪国は雪の上に雪が積もりますよね。
雪国も最初はアスファルトの上に雪が積もるのでしょうが、それが根雪となって、雪の上に雪が積もることがとほとんどではないでしょうか。雪の上に積もる雪は、アスファルトの上に積もる雪より滑りにくい感じがします。
あくまで個人的な感覚なのですが、アスファルトの上に湿った雪が積もり、これが溶けながら急に固まってしまう東京の雪道は、雪国の雪道よりも滑りやすいのではないでしょうか。
東京の人は雪に慣れていない?
「東京の人は雪に慣れていない」という言い方にも違和感。
間違ってはいないのですが、東京にだって何年かに1回は大雪が降ります。
何年かに1回だったとしても、子どものころから東京にいれば何回も雪を経験してることになるんですよね。慣れてないことなんてありません。久々だなぐらいです。
雪道で滑って転ぶ経験も子どものころにしてれば、大人になってからしないんじゃないですかね。学習効果なんて言うと大げさですが、滑らない歩き方を自分なりに身につけてるでしょうから。
久々だったとしても、子どものころにカラダで覚えたことは忘れませんよね。
自転車の乗り方と同じ。久々だって乗れます。
子どものころに東京の雪道で転ばない方法を身につけてる(カラダで覚えた)東京育ちの人は、大人になっても転ぶことはほとんどないんじゃないでしょうか。
むしろ、雪国出身の人のほうが心配。
この程度の雪は雪じゃないなんて調子に乗って、東京の雪道で滑ってませんか?
東京の雪道は雪国の雪道と違いますよ。
湿った雪がアスファルトの上に凍ってしまい滑りやすいのです。
東京の雪をナメて転ばないようにしてくださいね。
転んでしまうと「東京の人はちょっとの雪ですぐ転ぶんだもんな」なんて思われてしまいますから。