羽生竜王対藤井五段の公式戦初対局の見どころのひとつは戦型です。
二人は非公式戦で2回対局していますが、2局目は羽生三冠が藤井四段に対し「藤井システム」で対応するという魅せる将棋で楽しませてもらいました(結果は羽生三冠の勝ち)。
ただ、今度は公式戦。
トーナメント準決勝でもありますし、お互いに勝負にもこだわってくると思います。
そこで、どんな戦型になるのか独断で予想してみました。
羽生竜王の雁木が本命!
これまでの2局の戦型は次のとおりでした。
1局目…角換わり(先手藤井四段の勝利)
2局目…藤井システム(先手羽生三冠の勝利)
藤井四段は居飛車党ですし、2局目では飛車を振った羽生三冠も基本的には居飛車党なので、居飛車系の将棋になると思われます。となると候補は次の5つでしょうか。
- 矢倉
- 横歩取り
- 角換わり
- 相掛かり
- 雁木
非公式戦ながら初対局で指している「角換わり」とは別の戦型を見てみたいですね。
両対局者とも、別の戦型で戦ってみたいと思っているような気もします。
ちなみに、藤井四段は非公式戦初対局での「角換わり」の戦い方(4五桂ポン)は前年の竜王戦を参考にしたと述べていました。今年、竜王戦を戦ったのは羽生竜王ですよね。
となると、今年の竜王戦で出た戦型を途中までなぞる可能性もあるのではと思います。
2018年の竜王戦の戦型は次のとおり。
- 第1局 相掛かり(先手羽生の勝利)
- 第2局 後手雁木(後手羽生の勝利)
- 第3局 ゴキゲン中飛車(後手渡辺の勝利)
- 第4局 矢倉(後手羽生の勝利)
- 第5局 角換わり(先手羽生の勝利)
この中で居飛車系は「相掛かり」「後手雁木」「矢倉」「角換わり」。
矢倉はプロ間であまり指されなくなってますし、ちょっと古いですかね。ただ、「矢倉は将棋の純文学」と言われるだけに二人の初対局にふさわしいと言えなくもありません。
相掛かりは藤井五段も公式戦で何局も指している戦型です。
これかなと思いましたが、見てみたいという意味では「雁木」。
コンピューターソフトによって再評価された戦型が雁木です。
新時代の2人の初対局にふさわしい戦型ではないでしょうか。
戦型は予定したものがあっても、相手の指し手によりできないこともありますが、雁木は居飛車系の将棋であれば、予定通り指すことができます。羽生竜王はタイトル戦でも雁木を採用してます。
先手になっても後手になっても羽生竜王が雁木にするのではないかと予想します。
競馬の予想は外ればかりですが、こちらの予想はどうでしょう。
競馬と同じで、当たっても外れても予想することが面白いんですけどね。
ただ、せっかくなら当てたい!